SDGsの取組み目標と私達ができる取組み(その2)
目標.9産業と技術革新の基盤をつくろう
●災害に強いインフラ整備と新しい技術の開発によってみんなに役立つ産業化を目指して
調べたい事があればスマホやPCで検索したり、友達や家族と連絡を取りたい時は、メールやLINEですぐに連絡を取る事ができます。
通信環境が整備されているおかげです。
しかし一部の国と地域では、インターネットや電話が満足に利用できないことがあります。
日本でも近年、水害や地震、土砂崩れなどの被害が多発しています。
災害時には伝送路の切断や基地局の倒壊などによって、通信が止まってしまうリスクもゼロではありません。
通信技術の活用
近年では新型コロナウイルスが発生し、在宅勤務を余儀なくされた企業も多くなりました。
しかし、Web会議ツールやチャットツールなどの存在によって、災害時でもビジネスを停滞させずに済む手段も浸透していきました。
このような新たな通信サービスのアイデアを生み出すのも、社会で働く人々です。
インターネットや通信技術はますます便利になってきています。
暮らしを便利にする技術を日ごろから考えて、社会に発信していく姿勢も重要だといえるでしょう。
目標.10人や国の不平等をなくそう
●世界中から不平等をなくそう
同じ人間であっても、生まれた環境によっては、貧しい人も裕福な人もいますよね。
たとえば、食費や税金を支払うので精一杯な人々がいる一方で、億万長者と呼ばれる一般人からかけ離れた資産家たちも存在します。
理解を深めよう
差別が生まれる原因は、人々がお互いのことを深く知らないことが大きな要因だといえます。
したがって、日ごろから自分とは違う境遇の方と対話し、お互いの違いを認め合って理解していくことが重要です。
ただ、「類は友を呼ぶ」ということわざがある通り、意識しないで日々の生活を送っていると、似た価値観を持つ人々と接してしまいがちです。
ボランティアに参加したり海外旅行に出かけたりするなどして、普段出会わない人々と接する機会を設けてみるとよいでしょう。
目標.11住み続けられるまちづくりを
●誰もが安全にずっと住み続けられるまちづくりを
都会には、主要企業や国の公共機関、娯楽施設などが集中しているため、利便性が高く人も集まりやすい傾向があります。
しかし、都会に住む人々があまりにも増えてしまうと、満員電車や交通渋滞、家賃の高騰、災害によるリスクの増加など、さまざまな課題が発生します。
地域活動や災害備蓄品
2050年には都市部で暮らす人の割合が、世界全体で約70%まで増加すると予想されています。
日本においても、電気やガス、水道といったインフラ設備をさらに充実させることが課題となっています。
都市化で最も心配されるのが、災害などによる被害です。
大都市で災害が起こってしまうと、公共交通機関が停止し、帰宅困難者が路上にあふれ、道路は深夜まで大渋滞になってしまう恐れがあります。
コンビニエンスストアなどには商品が届かなくなって、食料にも困ってしまうでしょう。
災害時の都市部の混乱は、日本でも大きな課題となっています。
- 地域活動への参加
- 災害備蓄品を準備しておく
- 自分のまちの魅力を発信する
目標.12つくる責任つかう責任
●持続できる生産・消費活動の実現を目指して
スーパーやコンビニなどで食品が気軽に購入できる時代ですが、食品の廃棄に関する問題も見過ごせなくなっています。
農林水産省によると、本来食べられるのに捨てられてしまう食品の量は、平成30年の推計値が年間600万tでした。
日本人1人あたりが、毎日お茶碗一杯分のご飯を捨てているのと同じであるとのことです。
今必要な食材の購入
目標を達成するための身近な例としては、食事に関する考え方から見直すことが重要です。
賞味期限の近い値引き商品を購入したり、食べ切れる分だけ注文したりするようにします。
また、料理が趣味の方であればさまざまな食材を購入することでしょう。
しかし、食材を使いきれないと腐ってしまい廃棄せざるを得なくなります。
料理本やレシピサイトなどを有効活用して、食材を使いきれる献立を考える習慣をつけましょう。
目標.13気候変動に具体的な対策を
●気候変動から地球を守る行動を
そもそも気候とは、大気の平均状態を意味します。
気候変動は、さまざまな要因による気候の変化です。
近年は、石油や石炭などの燃焼によって二酸化炭素濃度が増加し、地球温暖化に対する懸念が強まっています。
気温が上昇すると異常気象が頻発する恐れがあり、生活や農業などに悪影響を及ぼすリスクがあります。
省エネを意識する
地球温暖化はエネルギーを使用することに原因があるので、1人ひとりに省エネを意識する対策が求められます。
誰もいない部屋の電気を消したり、車をなるべく利用せず自転車に乗ったりする対策が挙げられます。
異常気象による災害の備えも必要です。
避難場所までの行き方や家族間の連絡方法を決めておきましょう。
近年は熱中症も増加傾向なので、熱中症対策も大切です。
こまめに水分補給をしたり、日傘・帽子などを着用したりすることを心がけましょう。
最近では、省エネでありながら、風量を細かく調整できるうえに音が静かなDCモーターの扇風機も登場しています。
ぜひ導入を検討してみるとよいでしょう。下記の記事で詳しく解説しているので、概要を一度チェックしてみてください。
目標.14海の豊かさを守ろう
●海洋や海洋資源を保全して持続可能な形で利用することを目指して
世界では、海洋プラスチックによる環境汚染が地球規模で広がっていて、北極や南極でもマイクロプラスチック(5mm以下の微細なプラスチック粒子)が観測されました。
マイクロプラスチックが、海洋生物や人体に悪影響を及ぼす可能性も危惧されています。
マイクロプラスチックの問題に限らず、クジラがビニール袋や海洋ごみを飲み込んでしまい、衰弱死してしまった事例も見受けられます。
エコバックを活用
海洋汚染を食い止めるために私たちができる身近な対策の例として、レジ袋を利用しないことが挙げられます。
レジ袋はマイクロプラスチックの原因です。
すでに世界ではレジ袋の削減に向けて、レジ袋の使用を規制する方向性が打ち出されています。
日本でもレジ袋の有料化が始まっていますよね。
レジ袋は小額で購入できますが、海洋汚染対策としてエコバッグを利用しましょう。
目標.15陸の豊かさも守ろう
●多様な生物が生きられるように陸の生態系を守ったり砂漠化を防ごう
日本では鹿が増加し、樹皮を食べられて樹木が枯れてしまうなどして、山の豊かさが失われているエリアがあります。
鹿の天敵である狼が絶滅してしまったことが原因である可能性があるとのことです。
また、世界では乾燥地の砂漠化が進んでいます。
砂漠化とは、今まで植物の育っていた土地が、植物の育ちにくい土地に変化してしまう現象です。
食料生産基盤の悪化や、環境難民の発生、生物多様性の低下などの影響が危惧されています。
森林活動に参加する
陸の環境を保全する取り組みとして、森林活動に参加してみるのもおすすめです。
たとえば日本では、海からの飛砂・塩害・風から街を守るための砂防林を育てる活動や、良質な木材を生産できるヒノキ林を育てる活動、火山ガスで枯れた樹木を再生する活動などが各地で実施されています。
特定非営利活動法人がプログラムで参加者を募集していることがあるので、森林活動に興味がある方はぜひ参加を検討してみてください。
目標.16平和と公正をすべての人に
●すべての人が安心して暮らせる平和で平等な世界を築いていくことを目指して
子供が学校でケンカをしたら、教師や保護者が仲裁に入ることで、トラブルを解決できることがあります。
しかし世界では、宗教や文化、民族などの違いから争いが発生し、容易に解決することのない問題が多くあります。
争いの影響によって、子どもが戦闘に参加させられたり、食料不足で栄養失調になったりすることも少なくありません。
命を守る活動に参加
世界では、迫害や差別にさらされて、国外の難民キャンプで過酷な生活を強いられている人々がいます。
そのような人々たちを支援している団体の例として挙げられるのが「国境なき医師団」です。
キャンプ内に病院や診療所を設置しているだけでなく、生活必需品の配布や心のケアなどまで行っています。
1,500円で63人分の清潔な飲料水、3,000円で120人分の基礎医療セット、1万円の寄付で300食の栄養治療食などを確保できます。
遠く離れた難民の方を支援するためにできる身近な手段として、寄付は現実的な手段です。
目標.17パートナーシップで目標を達成しよう
●SDGsの目標を世界で協力して解決していこう
日本は資源や食料などを海外から輸入しています。
私たちが不自由なく暮らしていけるのは、世界との協力関係があるからです。
したがって、困っている人を見かけたら手を差し伸べるように、困っている国があったら国際的にサポートしなくてはなりません。
国際協力に参加
国際協力に参加して世界の問題に向き合える機会が存在しています。
たとえば、海外協力隊です。開発途上国からの要請によって、必要な技術や知識、経験を持つ人々を募集し、選考・訓練を行って派遣する事業として知られています。
現地での活動は受け入れ政府や募集機関が負担してくれます。
具体的には、生活費や渡航費などです。若者から高齢者の方まで、対象年齢に該当すれば何度でも挑戦できます。
興味がある方はぜひ海外協力隊の活動内容をチェックしてみてください。
まとめ
今回はSDGsの取り組み目標と私たちができる身近な取組をご紹介してきました。
中には、すでに取り組んでいる内容もあったのではないでしょうか?
より良い社会を目指して一人一人が小さいことから取組んでいきましょう。