宮崎市でも設置予定。夜間中学校とは?
現在、中学校夜間学級(いわゆる夜間中学)は15都道府県に40校が設置されています。
宮崎市でも令和6年度からの設置を目指していて、文部科学省では、夜間中学が少なくとも各都道府県・指定都市に1校は設置されるよう、その設置を促進しています。
『夜間中学校ってどんな学校?』と疑問に感じる方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は夜間中学校についてご紹介したいと思います。
夜間中学校とは?
引用元:https://www.city.miyazaki.miyazaki.jp/education/board_of_education/311290.html
夜間中学とは、中学校で夜の時間帯に授業が行われる学級のことをいいます。
戦後の混乱期には生活が大変で、中学校に通う年齢の人の中には、昼間は仕事をしたり、家事手伝いをしたりと、昼間に中学校へ通うことができなかった人がいました。そこで、昭和20年代初頭、そういった人たちに義務教育の機会を提供できるように、仕事などが終わった後、公立中学校の二部授業という形で、夜に授業が受けられる夜間学級を設置したのが夜間中学の始まりです。引用元:政府広報オンライン
現在では10都府県28市区に34校が設置されています。
夜間中学に通う生徒は、原則週5日間、3年間通うことになります。
中学校の途中まで学習していた場合には、2年生以上の学年に入学する場合もあります。
費用については、昼の公立中学校と同様に、授業料や教科書代は不要となります。
ただし、一部の教材費や給食費、遠足や修学旅行等の費用が必要になる場合があります。
どのような人が学んでいるの?
いま夜間中学では、どのような人たちが学んでいるのでしょうか。
全国の夜間中学で学ぶ方達を年齢別でみると、15~60歳まで幅広い年齢層の方達が在籍していることがわかります。
入学した理由別でみると、
・高等学校入学
・中学校教育の修了
・中学校程度の学力の習得
・日本語会話の習得
が大部分を占めていることがわかります。
また上位の理由として挙げられている、中学校教育の修了では、修了後に職業訓練校に入って就職に役立つ知識や技術を学んだり、調理師や介護福祉士などの国家資格の取得を目指したりすることも可能となります。
時間割
一般的な授業時間は、平日の夕方から始まり夜にかけての1日4時間程度の授業が行われます。
一般の学校と同様に授業以外にも学級活動、掃除などの時間もあり、運動会や文化祭、遠足、修学旅行など様々な行事も行われています。給食がある学校もあります。
入学資格
引用元:https://www.city.miyazaki.miyazaki.jp/education/board_of_education/311290.html
入学資格は、中学校を卒業していない人で、学びたいという強い気持ちがある人なら、何歳であっても入学を申し込むことが可能です。
昼間の中学校同様、外国籍の人も日本人と同じように入学を申し込むことができます。
先述で中学校を卒業していない人とお伝えしましたが、不登校や虐待など様々な事情から実質的に十分な教育を受けられないまま学校を卒業した人であった場合は夜間中学で入学することが可能です。
まとめ
今回の記事では、夜間中学校の概要についてご紹介してきました。
令和6年度からは宮崎市においても夜間中学校制度がスタートする予定となっております。
夜間中学の中には、学校説明会や授業見学、体験入学などを行っている学校もあります。入学をお考えの人は、まずはそれらに参加して実際に学校生活の様子を見たり、夜間中学で学んだ人の体験を聞いたりしてみてはいかがでしょうか?